カゴメ 人事 システム 8


■ コスト:営業支援システムへの投資額は、1億円未満 〜評価制度の刷新、HRBP制の導入、社員の健康を重視した副業制度まで。次々と新たな挑戦を続ける、カゴメの人事制度を紹介〜, 変化が速く、先の見えにくい現代。従来は「守り」の役割を担っていた人事にも、新しいチャレンジが求められている。, 日本を代表する食品・飲料メーカーであるカゴメ株式会社でCHO(人事最高責任者)を務める有沢 正人さんは、「人事が変わることこそ、組織にとってはシンボリック。一番エッジにいて、どんどんイノベーティブなことを実行するのが非常に大事」だと話す。, その言葉通り、有沢さんの就任後、カゴメでは様々な制度改革が実施されてきた。役員も含めた全員の目標のオープン化、評価と昇給・昇格の切り離し、HRBP(※)制の導入など、人事から組織を変革する打ち手が次々と繰り出されているのだ。, ※「HRビジネスパートナー」の略称。経営者や事業責任者のビジネス上のパートナーとして、人と組織の面から働きかけを行う戦略的な人事を指す。, 今回は有沢さんに、現在の人事評価制度や目標制度について、また、これからの人事のあるべき姿について、詳しくお話を伺った。, 私は新卒で都市銀行に入り、支店も4ヶ店経験しましたが、その間に自ら希望して人事へと異動しました。, そこから人事制度の策定や業務改革などに携わってきたのですが、バブルの崩壊に伴い、当時の金融庁より業務改善命令と公的資金注入を受けることになったんです。, それが一段落したところで、私自身はある程度、自分自身も責任をとらないといけないなという思いがあったので、20年勤めた銀行を退職し、日系の精密機器メーカーに転職しました。, そこではグローバルな人事制度の統一というミッションを社長と二人三脚で推進し、4年半ほど務めました。, その後、外資系保険会社にお声がけいただき転職したのですが、なんと入社して2日後に保険グループ全体が経営破綻いたしました。そしてアメリカのFRBからの業務改善命令を受けて、個人的には二度目となる公的資金の注入という経験をすることになりました。, 都市銀行のときに3兆8000億、保険会社のときに20兆円の公的資金を受けたので、結果的に公的資金についてはよく存じ上げるような立場になってしまいましたね…。, 当時のカゴメはいわゆるグローバル企業を目指していたのですが、そもそも人事部がオペレーション中心の状態で、海外の子会社には人事部もないところがありました。そこから立て直して、古い制度とカルチャーを変革するためにこの7年間走ってきました。, 具体的には、年功序列の廃止や、職能資格制度から職務等級制度への全面転換、グローバルの人事制度の統一、役員の評価制度の導入などを行っていきました。最近では、副業の解禁や、フレックス制度とテレワークの完全導入も推進しています。, このように、これまで様々な人事制度の改革を進めてきましたが、人事って「一番変わらないものの権化」のように言われることが多いんですよね。, ですので、逆に人事が新しいことをどんどん進めていくとシンボリックですし、社内に「変わるんだ」というメッセージがわかりやすく伝わります。, 私自身は、人事が一番エッジにいて、どんどんイノベーティブなことをやっていくのが非常に大事かなと思っています。, しかし一方では、「人事制度を変える」と言ったときに「万歳!」という反応をする人って少ないんですよ。基本的には「不利益な変更になるんじゃないか」と感じる人が多いわけです。, ですので、カゴメで制度改革を行うにあたっては「上から変えていく」ということを徹底しました。, 具体的には、まず役員から新たな評価制度や職務等級を導入しました。役員の次は部長、その次は課長、そして現場…この順番を間違えると、皆の納得感を得られないことになってしまいます。, そして、上層部が評価制度を変えたということを、社内報などを通じて次々に発表して伝達していきました。それによって、「俺たちも変わるんだな」という雰囲気をどんどん醸成していったんですね。, 現在の評価制度に関しては、役員であってもそうではなくても、基本的に考え方は同じです。全員が1年に一度、個人の目標を設定し、それに対して定量評価がなされます。, 目標を決める際のベースは、3年単位で策定している中期経営計画です。この中にある年度計画が社長の目標で、そこからブレイクダウンする形で各役員の目標が決まります。, 役員の目標が決まったら、そこからさらにブレイクダウンして部長が目標を決める。そこから課長が決める、それから現場が…という形で、カスケード式につながっています。この形にすることで、中経に対して漏れなく個人の目標を設定できます。, 漏れがないようにする、ということは大事だと思っていますね。守るところが重なっても構わないから、全体のフィールドを皆で見ている状態にする。その見る範囲が、社長が一番広く、役員が次に広く…という形になっているということです。, 1人ひとりの目標を具体的に説明すると、大項目、中項目、小項目に分かれていて、小項目で30個前後が設定されます。, このように、役員であっても目標はかなり具体的です。というのも、全員の目標が全体公開されているのですが、具体的でなければ皆に伝わりませんから。, ただ役員の場合は、どれだけイノベーティブなことをやるのか、ということを一番の評価ポイントにしています。, ですので目標設定の際にも、社長と専務2人と私で、役員1人ひとりと面接いたします。「今年は何をやるのか、去年よりイノベーティブな点は何か」ということを必ず対話しています。, やはり役員に求められるのは、新しい仕事をやることだと思っています。私が入るまでは、基本的には前年踏襲型の目標設定をしていたのですが、今は去年と同じことをやってもあまり評価されません。新しいことをどれだけできたか、ということを、基本的に上になればなるほど求めています。, また目標に関しては、すべて定量的に測定できるものにしています。間接部門などは定量化が難しい、とよく言われますが、カゴメでは全社で定量化に努めています。, ただ、年間の評価がリンクするのは賞与だけで、昇給・昇格には紐づけていません。昇格に関しては、アセスメントや小論文、面接などを通じて多角的に判断しています。, 以前は、各評価にポイントがついていて、「◯◯ポイントを取得したら昇格する」というオートマチックな仕組みだったのですが、これを行うと評価の中心化傾向が起きますので、あえて年間評価と昇格を切り離しました。, 背景としては、私が入社したときのカゴメは、S、A、B、C、Dの5段階評価で、実際につけられた評点のうちBが85%、Aが14%といった状況にありました。, この評価が昇進に直結するということで、マネージャーが「部下の一生に責任は持てない」と言って、C以下をほとんどつけていなかったんです。, 年間評価を昇格にリンクづけすると、どうしてもそうなってしまいます。そこで、この制度自体をやめてしまいました。, 評価と昇格のリンクを切り離したことで、今は評点の付き方も正規分布に近くなってきています。一方で、自動的に上に上がる仕組みをやめたので、昇格率は当然下がりました。, ただ、逆に言うと全員にチャンスが生まれた、ということでもあります。誰でもアセスメントなどをきちんと受ければ、トップにアピールができる。これは大切なことだと思います。, また、カゴメでは2年前からHRBP制を導入し、現在は3人のHRBPが活動しています。営業の担当、生産調達の担当、さらに本部のスタッフ担当という形で分かれて、全メンバーをフォローできる形にしています。, HRBPの役割としては、基本的に現場に行って、面談などを通じて1人ひとりのキャリアに向き合う。本人にキャリアの希望を聞いたり、介護やお子さんの病気といった個人の事情まで含めてしっかり話します。, こうした立場なので、現場の人が「この人だったら信用できる」と思えるような、現場の経験者に入ってもらっています。例えば営業担当のHRBPは、支店長の経験者が務めています。, 人事の重要なミッションのひとつに、自律的にキャリアを考えるカルチャーを醸成することがあると思います。制度や仕組みを作ることが、人事の目的ではないんですね。, では制度や仕組みを何のために作るのか、極端に言うと、従業員にハッピーに働いてもらうためです。そのためには何をしたらいいのかは、やはり現場に行かないとわかりません。, 外に出ないで、オフィスでパワーポイントばかり作っている人事というのは、一番ダメだと思っています。HR techがどれだけ入ってきても、対面のコミュニケーションという部分の役割は置き換えることは完全にできないと考えています。, また直近では、冒頭で申し上げた通り副業を解禁しました。カゴメの特徴としては、年間の総労働時間が1年で1,900時間以上の人は、副業はできないことにしていることです。, なぜなら、働きすぎることは社員の健康に大きな影響を与えます。副業をするとしても、弊社が主たる雇用主である以上、その人に対しての健康配慮の義務があると考えていますので副業する人にはもれなく、弊社の保健師の指導がつきます。, ちなみに来年からは、この規定を1,800時間に引き下げるとともに、全員の労働時間を1,800時間以下にしたいと思っています。, もともとカゴメが健康経営を打ち出していることもありますが、やっぱり、従業員の健康は最も大事であり必須であると考えています。健康でなければ、そもそもハッピーではありませんから。, 私にとっての一番のステークホルダーは、従業員です。株主もお取引先も大事なのですが、私にとっての一番は従業員なので、常に皆がハッピーでいてもらうことを軸に、できることは何でもしていくというスタンスです。, 人事というのは、人の一生を左右する仕事だと思っています。なので、生半可な気持ちでやってもらっては困ります。自分なりの覚悟を持たなければ、人事の仕事はオペレーションで終わってしまいます。, 例えば、どこに異動するかで、その人の人生は変わってしまいます。私は銀行時代に人事部に配属されて間もないころ、個人のキャリアを突き詰めない人事異動を組んでしまったことがあります。, そのため先輩から「人の一生を考えられない人事マンは辞めろ」と言われたのですが、その体験がひとつの原点です。, 説明がつけられない人事異動は絶対にない。できあがった人事異動は、アートだと思っています。必ずどこからでも全部説明できて、完璧に組み上がっている。そこに漏れがあるのであれば、おそらくどこかで人事が力を抜いているんですよね。, あとはやはり、人事には「トップと伍していく覚悟」が必要だと思います。私はよく「トップを共犯にする」という言い方をするのですが、要はどんどん人を巻き込んで、トップと拮抗していかなければならないと思います。, 厳しいようですが、現場から出てきた人事案をまとめているだけでは、人事の仕事とは言えません。それは単なるオペレーションです。, 人事というのはそれだけプレッシャーもある仕事ですが、私は趣味が非常に多くて、それでストレスはうまく解消しています(笑)。まず、テレビドラマやアニメが大好きなんですよ。録画して、深夜枠も含めて全部見ています。, あとは音楽ですね。もともと洋楽が好きなのですが、日本のバンドも含めてコンサートやライブにも色々行っています。スポーツ観戦も好きで、今日は会社のメンバーと横浜スタジアムに行きます。この時期、毎年恒例なんですけどね。, こんな私なので、社内ではみんなに「有沢さん、絶対仕事してないでしょ」なんて言われたりします(笑)。, カゴメの社員は本当にみなさん、人が良くて、誠実で優しいのですが、健全な危機感はまだまだ足りないと思っています。今はそこを支えるのが自分の役割だと思って、楽しみながら仕事をしています。(了), その取材を通して、成功している組織には、指示・命令を中心とした「管理型のマネジメント」ではなく、人の意欲と能力を引き出す「ピープルマネジメント」が根付いている傾向を発見しました。, そこで開発したのが、組織にピープルマネジメントを根付かせ、パフォーマンスとエンゲージメントを最大化するツール「Wistant(ウィスタント)」です。, 具体的には「目標設定→1on1を通した成長支援・メンバーの課題解決→成果・行動に対するフィードバック」というマネジメントの一連のサイクルを、高いレベルで実行することをサポートするサービスです。, hbspt.cta.load(6080033, '4dfa63ec-e9ec-498c-b689-e37de71d0f3b', {}); ※本セッションは事前に収録した映像となります 「組織のマネジメント力を強化したい」とお考えの経営者・人事・マネージャーの方は、ぜひ、チェックしてみてください。. stream 主催:日経ビジネス 【オンライン】前編 2020年12月9日(水)AM10:00~翌AM10:00まで視聴可、後編 12月10日(木)AM10:00~翌AM10:00まで視聴可, 【オンライン】2020年11月17日(火)AM10:00~翌AM10:00まで視聴可 カゴメの緑黄色野菜供給量 42万トン 日本の緑黄色野菜消費量の10%をカゴメが供給 日本のトマト消費量 140万トン カゴメの供給量 33万トン 23.0% 日本のニンジン消費量 85万トン カゴメの供給量 7.1万トン 8.4% 日本のピーマン消費量 17万トン ■ 狙い:営業プロセスを評価することで、営業担当者の顧客に対する提案力を強化 日経ビジネスLIVE 「誌面ビューアー」は、紙の雑誌と同じレイアウトで記事を読むための機能です。ウェブブラウザーで読みやすいようにレイアウトされた通常の電子版画面とは異なり、誌面ビューアーでは雑誌ならではのビジュアルなレイアウトでご覧いただけます。スマートフォン、タブレットの場合は専用アプリをご利用ください。 詳細を読む, 「クリップ機能」は、また読みたいと思った記事や、後からじっくり読みたいお気に入りの記事を保存する機能です。クリップした記事は、メニューから「マイページ」を開き「クリップ」を選ぶと一覧で表示されます。 詳細を読む, 日経ビジネス電子版では、閲覧を制限している状態を「鍵が掛かっている」と表現しています。有料会員としてログインすると、鍵の有無にかかわらず全ての記事を閲覧できます。登録会員(無料)でも、月に一定本数、鍵付き記事をお読みいただけます。 詳細を読む, 記事の内容やRaiseの議論に対して、意見や見解をコメントとして書き込むことができます。記事の下部に表示されるコメント欄に書き込むとすぐに自分のコメントが表示されます。コメントに対して「返信」したり、「いいね」したりすることもできます。 詳細を読む, 記事末尾の「投票」ボタンを押すことで、その記事が参考になったかどうかを投票する機能です。投票できるのは1記事につき1回のみ。投票の結果はすぐに反映され、トップページの記事リストなどにも表示されます。評価の高い記事を選んで読むといった使い方ができます。 詳細を読む, 「この連載の続きが読みたい」「この議論の展開を見届けたい」と思った時に便利な機能です。「連載をフォロー」「シリーズをフォロー」は、その連載の新着記事が配信された際に、「議論をフォロー」は、その議論に新しいコメントがついた際に通知されます。 詳細を読む, 「日経ビジネスLIVE」とは:「読むだけではなく、体感する日経ビジネス」をコンセプトに、記事だけではなくオンライン/オフラインのイベントなどが連動するプロジェクト, 優れた戦略立案は確かな情報源から。 Copyright © 2020 Nikkei Business Publications, Inc. All Rights Reserved. 1984年に協和銀行(現りそな銀行)に入行。営業、総合企画、人事を経験。1992年にMBA取得。2004年にHOYA株式会社に入社。グループの人事を統括。2009年にAIU保険会社に人事担当執行役員として入社。2012年1月にカゴメ株式会社に特別顧問として入社し、現在に至る。, トマトジュースやトマトケチャップで知られる、カゴメ株式会社は2012年から人事制度改革が進められ、現在も継続中です。100年近い歴史を持つ同社の中で、社員の働き方やキャリアパス、中途採用戦略など、大きな変革がもたらされています。改革を主導するのは、人事プロフェッショナルとして数々の実績を残す有沢 正人氏(常務執行役員CHO・人事最高責任者)です。今回は同氏に人事改革の全容をお話しいただきました。, 採用を考える上で最初にお伝えしたいのが、企業は選ばれる側になったことです。これは、新卒も中途も変わりありません。つまり我々は候補者から「選ばれるだけの理由」を作らなくてはならなくなりました。「なぜこの会社なのか」「なぜこの会社で働くのか」という必然性がなければ、入社どころか応募に至らないのです。本日はどのようにしたら「選ばれる会社」になれるのかを中心にお話します。, 近頃「働き方改革」という言葉を耳にする機会が増えました。応募者からも「御社の働き方改革はどうなっていますか?」などよく聞かれます。当社でも働き方改革を推し進めており、具体的には、生産性の向上、総労働時間の管理、新たなキャリアパスの構築、副業制度、テレワークの導入などを行ってきました。これらは中途採用の方を引き付ける大きなメリットとなります。しかし、働き方改革を考える上での注意点が1つあります。それは、世間で言ういわゆる働き方改革は「会社視点」であるということ。つまり働き方改革を考える際に意識されているのは、会社がいかに「生産性を上げられるか」という視点ですね。, では、個人にとっての働き方改革とはなんでしょう。それは「暮らし方の改革」です。会社は従業員の労働生産性向上を考えますが、個人は自身のquality of life(QOL)の向上を考えるため、多少のギャップが生まれてしまうのです。, 当社では個人のQOLで一番大事なのは単身赴任をさせないこと、つまり、家族と暮らすことと考え、希望の地域に一定期間定住できる「地域カード」を設けました。これについても後ほど詳しくお話しますが、大事なのは会社と個人のマッチングです。時間やキャリアや場所には個人の価値観があります。これからの時代は、個人の思っていることを会社で叶えることができるか、追求することができるかという姿勢がキーとなってくるでしょう。, そして、働き方改革と暮らし方改革の両方を進めると、「生き方改革」にいきつきます。根本にある考えは、「会社に使い過ぎていた時間を、生活者としての個人に振り向けることでより充実した人生を送ろう」という発想です。生活者としての時間とは、自己研鑽や料理、家族との時間などさまざまです。たとえば、育児。当社の育児休暇は、男性も原則2~3カ月の休暇を取ってもらいます。このように、生活者としての時間を充実させ、より生き生きとした人生を送ってほしいとの想いが込められているのです。, 当社が着手した生き方改革の裏側にある、長期的ビジョンを示したいと思います。まず1つに、「トマトの会社」から「野菜の会社に」というものがあります。カゴメはケチャップやトマトジュースのイメージが強いと思いますが、事業領域を広げ「健康寿命の延伸」「農業振興・地方創成」「食糧問題」などの社会問題の解決を目指します。同時に、当社は女性に支持されている会社でありますから、組織構成も世の中の男女比率にあわせていかないといけない。そこでもう1つ、社員の女性比率を50%にするという目標も掲げています。私が入社した2012年1月時点では当社はプロパー社員で課長以上の女性はゼロでした。かつ、48歳になるまで部長にはなれないという不文律もあったのですが、中途入社の女性を管理職に採用することで根本からの改革に取り組んでいます。, 女性比率の向上はダイバーシティとも関係がありますが、当社のダイバーシティはそこではありません。当社のダイバーシティ推進は「持続的に成長できる『強いカゴメ』を作るための経営戦略であり、そのために「異なった考えを持った人」を集めています。なぜかというと、そこに健全なコンフリクトが生まれ、コンフリクトがあって初めてイノベーションが起こると考えるからです。同一性は会社を滅ぼしてしまうこともある。私が人事の責任者になってからは、敢えて「カゴメっぽくない人」を中途で積極的に採用しています。, 当社はこれまで新卒一括採用が基本でしたが、この点も変えています。自社にはない高い専門性や風土をもたらすには、やはり中途採用は有用です。中途の方を引き付ける仕組みや制度を作ることは大事ですが、作りっぱなしでは意味がありません。継続的な運用のためには、社内環境、社員のマインドの変革も必要です。新卒・中途関係なく、多様な価値観を持つ人が相互に理解し、尊重し合える土壌づくりも、改革では必須だと強調しておきます。, また、話は少しそれるかもしれませんが、会社はトップから意識を変えてもらわなければならないと考えています。当社では、役員がもっとも研修を受けていますし、近年は社長の給与も公開しました。私が入社した時は例えば執行役員の給与は全員同額だったのですが、これではいけないと役員評価制度ならびに新たな役員報酬制度を導入しました。トップからこうした姿勢を見せることで、社員の意識も変わっていきます。, なお、評価についてもここ数年で一新しました。従業員が働くうえで一番大事なのは、評価と処遇がしっかりしていること。何をすれば評価されるか社員が共有できているかが大事です。評価基準が明確ではないと、「なぜ私はこういう評価なんだ」「他の人より低いのはなぜだ」などと、不満が発生してしまいますよね。評価とは物差しを誰にでもわかるような透明性をもってはっきり決めることがまず出発点です。人事に携わっている方はまずこの点をしっかりやっていただきたいと思います。, では、カゴメとして理想的な働き方を推進していくために実施した、具体的な施策を6つご紹介します。毎年新たなことに取り組んでいますので、導入順にお話しましょう。, もちろん時間管理をするスケジューラーは以前からあったのですが、紙での管理で空白の人も多かったんです。現在は訪問先や時間、業務内容などを書き込むように徹底。システムと連携し残業時間などは自動的に算出されるようになっています。きちんと書き込んでいれば、極端な話会社に出てこなくても構いません。私はプライベートの予定も書きこんでいますが、ここには仕事を入れるなという意思表示です(笑)。, 働く個人と仕事内容に応じた柔軟な勤務スタイルが選べるようにし、労働時間の短縮を目指したものです。コアタイムはありますが、実質従業員それぞれに任せています。月をまたぐ時間調整も可能で「8月働き過ぎたから9月は少なめ」という働き方もできます。勤怠管理という古き呪縛から解き放ちました。, 先ほどもお伝えしましたが、当社は配偶者との同居が本来のあるべき姿と考えており、単身赴任は会社の勝手な考えを押し付けていたものだと理解しています。そこで開発したのが「地域カード」です。, 今の勤務地に留まるように「動きません」と意思表示できるものと、希望の勤務地に異動するため「動きます」と意思表示できるもの。いずれも2回ずつ行使が可能で、1回の行使で3年間が有効期間です。つまり、社員は3年×2回×2回、計12年希望の勤務地にいることができるのです。この3年2回というのは、当初は子育てを念頭に置いていましたが、今後は介護のことや様々な個人の事情も考慮しなければなりません。このため、介護の場合は期限にこだわらない運用も行っています。つまり制度として明確な決まりはありますが、運用にも柔軟性を持たせているのです。, 勤務場所を会社に限定することなく、どこで仕事を行ってもよいことにしています。情報セキュリティポリシーを重視できる場所というのが一応の決まりですが、逆に重視できない場所は思いつきませんね。在宅勤務は月に10日認めており事前申請は不要。勤務時間の分割も可能です。隙間時間に仕事をすることもできれば、「電車が止まったから今日は在宅にします」という使い方もできます。工場勤務の方はどうしても難しいのですが、働き方の自由を極限まで高めました。マネジメントはどうするのか聞かれることもありますが、それはスケジューラーがあるので難しいことでありません。基本的にはどこで仕事をしようと個人が申告したパフォーマンスをあげていればいいという考えに切り替えています。会社としては任せる姿勢を決断したので、トコトン個人に委ねることにしたのです。, やはり今後は、カゴメという企業が個人を束縛することなく、「一か所に限定されないキャリア構築の機会」を提供していかなくてはなりません。そこで副業も解禁しました。副業は「複業」との考えを持っており、もはや個人で複数の仕事を持つのは当然だとみなしています。副業は原則何をしてもかまいません。農業をしてもいいし、コンビニでレジ打ちをしてもいいです。余った時間を自己研鑽に当ててほしいという企業もあるようですが、自己研鑽を命じてしまうとその瞬間にそれは業務になってします。ただし、副業を行うにあたり、年間の総労働時間が1900時間未満の人のみという制限を設けました。なぜなら、当社は主たる雇用者なので社員の健康管理義務があるからです。働き過ぎは困るのですが、一方で、労働時間は管理しきれません。そのため、副業をしている社員は優先的に健康管理士の指導を受けられるように徹底しています。, 6つめの施策として、これはまだ検討段階ですが、専門職コースの設置があります。当社では管理職になることだけがキャリアアップというのは会社の押し付けであり、個人の自由なキャリア観をより重要視します。これを受け、①マーケットと比較できること ②企業価値を高め、ノウハウを伝承する人 という軸でスペシャリストコースを検討中です。これからはもっと個人にあったキャリアを選択できるようにしていきたいと考えています。, こうした施策を通じ、当社が実現したいのは、「自分の価値観に応じた多様な働き方」の創出です。会社がキャリアを決める時代は終わりました。会社と個人は対等の立場で、個人は会社に対し自身の市場価値を提供し、それに対し会社は報酬を支払う、という考えに切り替えています。自分のキャリアを自分で決められる仕組みや制度を作らないと、中途の方を引き付けることはできません。もし自社のインフラが整っていないのなら、人事が率先して社内を見直す必要があるのではないでしょうか。, サクセッションプランニング、つまり後継者育成(計画)も、中途入社の方が非常に注視する点の一つです。当社ではここ数年で後継者育成を熱心に進めています。まず、人材ポジションを可視化したうえで、そのポジションはどのような意味合いを持つのか。そのうえで人材要件やキャリアパスを明確化し、経営陣(人材会議)で議論・意思決定する。つまりそれが、人材開発に結び付くと考えています。, ポイントとしては、キーポジションを定め、後継者の選出には外部取締役の意見を重視すること。候補者はポジション別に数名おり、もしいないとなれば、「社内の誰を抜擢するか」「中途の方を採用するか」という検討がなされます。ただし、自社で人材を選出するとなると、独善に陥りがちです。このため、外部取締役の承認を得ないと、候補者が決定されない仕組みにしました。本部長級以上は外部取締役との面接が必須で、外部がNGだったらたとえ社長でも意見が通らない仕組みです。, 合わせて、ポジションごとに理想のキャリアも作っています。たとえば社長になるには、この部門とこの部門を経験して…ということが明記されています。ただ、このキャリアパスも個人の価値観と合致していなくてはなりません。候補者の理想と合わないのなら、別の候補者を探さなくてはならないのです。, このように、私たちは社内改革を行ってきました。中途採用において、人が足らないという理由だけでは優秀な人材は来てくれません。当社は採用の段階で、方針や制度、仕組み、展望をすべて説明しています。カゴメに共感していただき、当社で理想のキャリアを築けると確信していただいた上で、入社してもらいます。, 繰り返しになりますが、中途の方を引き付けるには、仕組みや制度、考え方を、自社内で整えることが大切です。上から目線で恐縮ですが、社内の仕組みや制度、考え方を候補者に自信を持って伝えられるか、自問自答してください。自信を持って伝えられないのなら、改めて見直す必要があるでしょう。当社のやり方をベストだというつもりはありません。しかし、旧態依然とした人事制度を7年かけて変えてきたのですから、皆さんだってできるはずです。本日は、古い会社が魅力的になるために努力してきたことをお話ししましたが、一つでも二つでも得るものがあれば幸いです。, カゴメは歴史ある企業ですが、7年の歳月をかけて人事制度の改革を実行しました。時間、場所、キャリア、地域の観点から働き方を大きく変え、会社都合のさまざまな制約から社員を開放しています。制度改革の背景は、現状のままでは会社が変わらず、イノベーションが生まれない、先行きが不透明になるとの想い。有沢氏は「改革はおよそ3年で何らかの成果が出てくる」と話していました。即時の効果を求めるのは難しいかもしれませんが、長期的な視野に立ち会社を変えていく上で、同社の実績は参考となるはずです。, 株式会社メルカリ 執行役員CHRO 木下 達夫

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